迫撃砲

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迫撃砲の操作法

基本的なCSWの扱い方はACE重火器システム(CSW)をご覧ください。

迫撃砲はベースプレートと本体で構成されており、通常はこれらのパーツを運ぶ2人と弾薬手で構成されるチームで運用します。


多大な手間がかかりますがArty Computer無しで迫撃砲を運用することもできます。

Arty Computerは便利な半面、観測手がマップ上にマークしたマーカーの上へ機械的に撃ちこむだけで正確な射撃ができてしまい簡単になりすぎる面があります。

この点を嫌うミッション作者が敢えてArtyComputerを使わせない設定のミッションを作ることがあるのでその操作法を解説します。

用意するもの

  • レンジテーブル
  • GPSかDAGR
  • マップツール
  • ジョイスティック(無くても可)
  • リアル筆記用具
  • リアル電卓

準備

まず、砲口の向きを変える機能にキーボードのキーをアサインします。

Artykeyassign.png


マウスで1ミル単位の調整をするのは難しいだけでなく時間がかかりすぎるので現実的じゃありません。

ジョイスティックを持ってる人は、キーに加えてジョイの軸を振っとくといいです。

マウスに触れなくても発砲できるようFireにAlt+Space等、他とかぶらないキーを振っといてください。

ジョイを持ってる人はトリガに振っとくといいと思います。

設置場所を決める

迫撃砲を設置する場所は大体以下の点に注意して決めます。

  • 敵の射線が通らないこと
  • 砲口の上、もしくは砲口の延長上に障害物がない事
  • 前線部隊・指揮官と無線が通じる事

Arty Computerを使って射撃する場合はこのくらいでいいと思います。

現実の世界では射程が問題になりますが、Armaの作戦区域はせいぜい3km程度と余裕で射程内である事が多いので、射程の問題はあまり重要視しなくても大丈夫でしょう。

射撃中の迫撃砲チームは敵の襲撃に脆弱です。

砲弾が炸裂する様を見たいとか特にそういう要望が無いなら戦線から2kmくらい離しても問題は起きないでしょう。

また、迫撃砲の射撃精度は射程ではなく砲弾の飛翔時間で決まります。

迫撃砲は、装薬量が同じなら仰角を付けない(砲身を寝かせる)ほうが短時間で遠くに飛びます。

近くに据えれば精度が出るかといえばそんな事はありませんのでこの点にも留意しておくといいでしょう。

砲のセットアップ

砲を据える場所は、上記の#設置場所を決めるで触れた点に加えて、

  • 地図上でできるかぎり正確に場所が特定できる事
  • できるだけ水平な場所

この2点を満たした場所が望ましいです。

傾いた場所では片方の軸だけを調整したつもりでももう片方まで影響が出るので、できるだけ平らな場所に据えておくと照準が楽になります。

Wheretoplacearty.png

砲の位置を決定する

DAGRやマップツールを駆使して、自分が砲を据えた場所をマップにマークします。

正確に砲の位置が決定できないとただでさえ悪い精度がさらに悪化します。

この時、例えば道路上に砲を据えて、GPS等のグリッド表示と組み合わせるとより正確に場所が特定できます。

DAGRを持っている場合は直接標高を読み取ることができますが、ない場合は地図から砲の標高を読み取ります。

目標と砲の相対位置を決定する

まず、先ほどマークした砲のマーカー上にカーソルを持って行き、Hキーを押しながら左クリックします。そうすると、カーソル上にマップツールの方位磁針の中心がきます。その状態で方位磁針のいちばん外側の数値を、最小目盛の1/10のオーダーで読んでメモしてください。

Milangle.png


この画像の場合は約1141ミルです。

次にマップツールを動かして、目盛の最大値が16のスケールで地図上の砲と目標の位置を結んだ線分の長さを測ります。

Milscale.png


一般的なマップでは、このスケールは一目盛が200mに対応しています。この例の場合目盛の読みは7.35位なので、目標までの距離は約1470mとします。

地図上から目標の標高を読み取り、先ほど割り出した砲の標高との差を求めます。

以上の操作で決定した諸元

方位角 距離 標高差

1141ミル 1470m +4m

射撃諸元を割り出す

セルフインタラクションメニューにあるRange Tableを開き、4で決定した諸元から、砲の仰角を求めます。

距離が表にない場合は①のプルダウンメニューからMediumやFarを選択してください。

中途半端な距離の場合、そもそも精度は良くないですから単純に比率を掛けてだしてしまっていいと思います。

この例の場合は距離1470mなので、1221ミルとしました。

目標との間に高度差がある場合、Altitudeの欄に書いてある数値で補正します。

この数値は、目標の高度が砲より100m下がったときに何Mil補正するかを示しています。

今回は標高差が+4mで、補正値が1ミル以下なので補正なし、最終的な仰角は1221ミルになります。

Time of flightの所に書いてある飛翔時間をメモしておきます。今回の例では大体28秒です。

突撃前の事前射撃や複数の砲弾を同時に弾着させるMRSIやToTをやろうとすると、この数値が必要になります。

射撃する度に毎回着弾までの残り時間をいちいち無線で伝えなくてもいいと思いますが、最終弾がいつ落ちるか分からないと前線に居る歩兵は危なくて前に出られないので、射撃シリーズの最終弾着くらいは教えてあげたほうがいいでしょう。

これが最終的な射撃諸元となります。

射撃

迫撃砲のガナーシートに入り、アクションメニューからUse T-Eを選択します。すると右上に現在の砲口が向いてる水平角(Azim.)と仰角(Elev,)がでますのでこれを先ほど求めた諸元に合わせます。このとき、1の項で設定したキーを使うって大まかに合わせた後、マウスで微調整すると若干楽に調整できると思います。ジョイスティックを持っている人はそちらを使えばさらに楽ができるでしょう。

次に、Fキーを押して装薬量をあわせ、発射します。

Impact.png

現実的な運用

迫撃砲自体精度のいい兵器じゃないですし、観測手の伝える座標の誤差や最初に砲を据えた位置の誤差等が蓄積しますので、ここまで厳密にやる意味は無いと思います。特に高度は25m単位で標高差が無い限り特に計算に入れなくてもいいでしょう。

また、敢えて見通し線が通る位置に展開して、レンジファインダーやVectorで距離と方位を直接測ってしまえば大きく手順を省略できます。とにかく大まかに諸元を出し一発撃ってみて、あとは修正しながら弾をバラ撒くのが正しい使い方だと思います

参考リンク

FM 7-90 Tactical Employment of Mortars